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【 vol.16 】

ところで、公的年金の運用って、どうなの?
  



   


今回は、公的年金について、面白い議論が公開されていることを教えてもらいましたので、みなさんにもお伝えします。  



個別相談の時に、よく聴くご感想として



「公的年金は、全然、期待できないでしょ!」とか、「あてにはできないし」なのですが、制度としてなくなるわけでもありませんし、負担(社会保険料)を拒否するわけにもいきません。  



公的年金に関する情報があまり身近ではないから、余計に否定的に感じているのかもしれません。  



情報としては、H15年3.13のものなのですが、運用に関しても、結構厳しい議論のやりとりをされていて、よく読むと面白いので、興味のある方は、ぜひ、全文をお読みください。



<年金積立金運用基本方針>  
社会保障審議会年金資金運用分科会の提出資料



議事要旨  株式を含む分散投資の是非に関する意見(平成15年3月13日)  第18回議事録 http://www.gpif.go.jp/unyou/index.html  



保険料を負担しているのは、僕や、みなさんなのですから、そのお金がどのように運用されているか、知らないで負担しているよりは、理解して負担したほうが、気持ちもきっと違うはず・・・  


でも、読みにくいのも事実なので・・・  抜粋しておきます。



平成15年3月13日 社会保障審議会 年金資金運用分科会
(より、抜粋)    


年金積立金の運用については、厚生労働大臣の定める「運用の基本方針」において示されたポートフォリオに基づき、国内債券を中心としつつ、国内外の株式を一定程度組み入れた分散投資が行われている。  



昨今、株式市場の低迷もあって、市場運用の結果は、12、13年度は2年連続のマイナスとなり、14年度についても厳しい状況が続いている。



これを反映して、株式投資のあり方を見直すべきではないかという声も上がっている。
 



以下、株式投資に関しての、各委員からの意見の抜粋です。




市場経済には1つの癖があって、どこの国の経済も強いところと弱いところとあるのですが、その国に光が当たっているときには、その強いところしかマーケットは着目しない。  


ひところのアメリカがそうですし、1980年代後半の日本がそうでした。  1980年代後半のアメリカ経済は二流になったと市場はみんな見ていました。  



ですから、今ある経済の状況で長期的な判断というのは下すべきではないという考え方を基本的に持っています。  



その意味で、1980年代の後半に不動産や株に投資しないのはばかではないかという論調が支配的であったわけですけれども、今は逆の状況になっているわけです。    



長期的な観点からこの案に盛られているような分散投資というものを基本として、公的年金を預かる立場からやっていくということは賛成です。    



基本的に、ポートフォリオを決めて、それでやっていくというのは逆張りの発想が基本にあるわけですね。
 



ところが、日本人の投資家には一番逆張りの発想というのが欠けているわけで、短期的な状況だけで左右されてしまうということは適当ではない。  



基本的な分散投資の考え方を崩してしまうというのは私は誤りではないかと思います。




結局これしかないのではないかということで賛成したいと思います。



というのは、我々が教科書で習った狭い意味での合理的とか効率的な株式市場とか債券市場という側面から見ると、どうも今は理解できない点がたくさんありますし、それは世界的に見てもそうではないかと思いますので、そこの点はちょっと習ったことと違う状況が起きているというふうに私は理解しています。    



それは、マーケットがおかしいんだと言っても仕方がないわけなんですが、ただいろいろそういうことがあり得るという状況で、では、最後にどういう投資が残るのかというと、教科書とは違った面ですが、やはり分散投資で長期的に持つ。  



幸いこの資金は長期的に持てる性格の資金ですので、それが結局、一番功を奏するのではないかと。  



どこかおかしいところは常におかしいということではないし、そこは修正されると思いますし、やはりどこかに集中しておかしいところが発生するわけでもないし、そういうことを考えてみると、やはり教科書とは違った意味で分散投資ということでしか、今、我々は知恵を持っていないのではないかと思っています。
 




やはり投資の世界でなかなか絶対というのはないわけで、その中で長期分散投資ということが、ある意味ではやはり確実な方法なのだろうと思うんです。  



ただし、今のこの時期というのは長期にものを考えるというのが大変難しい時期でございます。  



今、多分、年金資金運用基金の運用に係る累積損失というのは5兆円程度になっていると思うんですけれども、



これは仮に、株式運用が日経平均と連動すると前提した場合、この5兆円が消えるというのは国内株式が1万6,000円ぐらいの水準、我々の計算だとそんな数字になるんですけれども、そうすると、今  年、来年ぐらいで1万6,000円にいくかと言われると、こういう状況の中ではなかなか難しいなと言う人の方が多分多いのだろうと思うんですが、



しかし、  5年とか10年といったときに、5年、10年ならばそれはクリアするよと言う人は多分多数派になってくると思います。  



ですから、そういう意味で言うと、5兆円という数字は大変大きい数字なんですけれども、年金というものが考えているタームの中で言えば、そう深刻に考えることではないのかもしれないというような議論もできるんだと思うんです。




資金の規模とかあるいは資金の性格からして、私はこういった状況の中で右往左往してはいけないと。



やはり長期的な分散投資という運用の王道といいますか、正道という道を外してはいけないと思うんです。




2001年4月から自主運用が始まったわけですが、全額自主運用が始まってからまだ2年足らずですけれども、この間に、株式市場対策として、基本ポートフォリオを離れて年金はもっと株を買うべきであるとかETFを買うべきというような要請がありました。
 



逆に、最近は、株式市場のパフォーマンスが期待できないときには株式を買うべきではないということで国会でも議論がなされました。



さらに日経平均が8,000円割れになると今度は逆に年金で株を買えという意見も出たりしました。



年金局にはそういう外からの声を断固とはねつけていただいて、運用の基本方針に沿って運用していただくということで頑張っていただいてきました。
 



結局、全額自主運用が始まる前に決めた分散投資の原則と、それに基づいた基本ポートフォリオを堅持するべきだという結論になりました。  


個人的にはまったく妥当な結論であると思っております。  



以上、各委員からの意見抜粋でした。  




最後に・・・  

以上のように、いろいろなやりとりがあるようなのですが・・・
結論は、投資には、絶対はなく、唯一の選択肢は、長期・分散投資ということのようです。  


これは、資金の大小・個人・公的・・・の差ではなく、やはり運用の王道といったところなのでしょう。  


ちなみに・・・  



現在、年金局が考えている基準ケースというところは
例えば物価1%
実質賃金2%
名目の運用収益率が3.25%というところだそうです。  



この議論を読んでいる限りでは、公的年金も、あいまいな運用をしているわけではなく、きっちりとした基本方針のもと、運用されているのかという意味では、ずいぶん安心できるのではないでしょうか?

   


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【 vol.16 】
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